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TRAILER

予告
特報

INTRODUCTION

オペラ最高傑作として長らく愛され続けているジャコモ・プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」。“ボエーム”とは、“ボヘミアン”のフランス語で、自由に生きることに憧れた19世紀パリの芸術家の卵たちのことを指す。パリに住むその日暮らしの若き芸術家たちの青春の日々と、刻一刻と変わる登場人物たちの心情をドラマティックに歌い上げ、1896年のトリノでの初演以来、世界中のオペラファンを魅了し続けてきた。その影響は多岐におよび、大人気ブロードウェイミュージカル「レント」(05年に映画化)の原作となったことでも広く知られている。
このオペラ最高傑作「ラ・ボエーム」の設定を<1830年代のパリ>から<現代のニューヨーク>に置き換え、メインキャラクターにアジア人を据えるなどの大胆なアレンジのもと、これまでにないまったく新しいミュージカル映画として生まれ変わった本作は、格差、貧困、マイノリティ、さまざまな生きづらさを抱えながらも、夢と情熱で青春の日々を謳歌しようとする若き芸術家たちや恋人たちの姿を、現役のオペラシンガーたちによる圧倒的な歌唱と独創的な映像美で情感豊かに魅せる。
どんな苦境にも前を向き、儚くも情熱的な日々を懸命に生きる若者たちの青春群像劇は、パンデミックという底知れぬ不安を経験し、その影響でひろがった格差や貧困の余波に身を置く私たちに、今だからこそ響く、圧巻の歌声と感動を届けてくれるに違いない。

STORY

真冬のニューヨーク。
画家のマルチェッロ、詩人のロドルフォ、哲学者のコッリーネ、ミュージシャンのショナールの4人は、暖房のつかない薄暗い屋根裏部屋で寒さに震えながら共同生活をしている。彼らはその日暮らしのアーティストで困窮した日々を送っているが、それぞれが夢を抱き明るく前を向いて生きていた。その日はちょうど大晦日。執筆を急ぐロドルフォを残し、ほか3人は臨時収入を握りしめ街へ繰り出していく。
パンデミックでニューヨークの街は閑散としている。時折、マスク姿の若者が行き交うだけだ。そんな中、突然停電が起き、ロドルフォが残る屋根裏部屋は真っ暗に。そこへロウソクの灯を借りようとやってきたミミと出会ったロドルフォは、彼女に一目で恋に落ちてしまう。同じころ、店で仲間と新年パーティをしていたマルチェッロは、偶然やってきた元恋人ムゼッタと再会。最初は戸惑いつつも、2人の間にはかつての強い愛が蘇るのだった。
2ヶ月後、瞬間的に恋に落ちたはずのミミとロドルフォの関係は大きく変化していた。ミミは重い病に侵されており、ロドルフォはそんな彼女のもとを立ち去っていたのだ。ロドルフォに自分の元へ戻ってほしいと願うミミ、一方で、ある理由でミミの元へは戻れないロドルフォ。同じころ、新年パーティで運命の再会を果たしたムゼッタとマルチェッロも別れを迎えていた。すれ違う2組の恋人たち。そしてそれぞれ別の道を選んでいくのだが―――。

CAST

ビジョー・チャン
(ミミ役)
ソプラノ歌手。ミラノスカラ座アカデミーリリックオペラコンペティションのファイナリスト及び、第 16 回チャイコフスキー国際コンクールのファイナリスト 。
ペンサコーラ・オペラにて 2019-2020 シーズンは『ドン・ジョヴァンニ』のツェルリーナ、2020-2021 シーズンは『カルメン』のミカエラを演じ、マイアミ音楽祭では『フィガロの結婚』の伯爵夫人ロジーナを演じる。
シャン・ズウェン
(ロドルフォ役)
テノール歌手。中国歌劇院に 5 年間在籍し、主席ソリストに就任。イタリアをはじめ世界各国でオペラやコンサートに出演。2014 年、アメリカに渡り、名門マンハッタン音楽院で声楽の音楽修士号を取得する。プッチーニ作『ラ・ボエーム』(ロドルフォ)、ヴェルディ作『椿姫』(アルフレード)など数多くのオペラに出演し、2017 年 3 月、カーネギーホールでニューヨーク・リサイタル・デビューを果たしている。
ラリサ・マルティネス
(ムゼッタ役)
ソプラノ歌手。プエルトリコ出身。2019 年秋、リーチの完成披露フェスティバルでケネディセンターでのデビューを果たすとともに、マエストロ ヤニス・ハジロイズ率いるアテネフィルとマーラーの交響曲第2 番『復活』を歌い、カーネギーホールのスターン・オーディトリウム/ペレルマン・ステージでのデビューを果たした 。アンドレア・ボチェリのヨーロピアンツアーにデュエットパートナーとして参加。世界的ヴァイオリニストのジョッシャ・ベルとリンカーンセンターで共演。
ルイス・アレハンドロ・オロスコ
(マルチェッロ役)
バリトン歌手。メキシコ系アメリカ人。
2021-22シーズンは『サンドリオン(シンデレラ)』の総理大臣役でメトロポリタンオペラでデビュー。2022-23シーズンはメトロポリタンオペラで『ドン・カルロ』のフランドルの使者、ナッシュビルオペラで『ラ・ボエーム』のマルチェロを演じる。2019-2022シーズンはシンシナティ・オペラで『ナクソス島のアリアドネ』のハーレキンを、オペラ・イン・ウィリアムズバーグで『真珠採り』のズルガを演じ、その後オペラ・ロアノークに入り『道化師』のシルヴィオを演じた。
井上秀則
(コッリーネ役)
姫路出身、バス、バスバリトン歌手。
近年シカゴ歌劇場で『エルナーニ』のシルバ役、ボイトの『メフィストフェレ』のタイトル役をノックスビルオペラでデビュー、ワーグナーの『ラインゴールド』のファゾルトをヴァージニアオペラの公演等全米でコンテンポラリーからクラシックまで広い範囲で活躍している。2021-22シーズンは香港のモアザンミュージカルで『カルメン香港』のエスカミーリオでアジアデビュー。『魔笛』のザラストロから多数のヴェルディー、ワーグナーまでドラマチックなオペラを中心に広い演目を得意とする。
2023年夏よりドイツのブレーメン歌劇場と専属契約を結び、バス第一主演歌手として活躍中。
マルケル・リード
(ショナール役)
米国・ノースカロライナ出身。バリトン歌手。
米国、カナダ、ヨーロッパのさまざまなコンサート、 リサイタルで活躍中。2019年夏、テランス=ブランチャードの『ファイアー・シャット・アップ・イン・マイ・ボーンズ』の主役チェスター役をセントルイスオペラで初めて演じる。この作品はその後メトロポリタンオペラでシーズン開幕演目となる。またメトロポリタンオペラでグラミー賞受賞作『ポーギーとベス』にも出演。主な出演作に『ラ・ボエーム』のショナール、『フィガロの結婚』のカウント、『ドン・ジョヴァンニ』のドン・ジョヴァンニとレポレッロ、 『魔笛』のパパゲーノなど。
アンソニー・ロス・コスタンツォ
(パルピニョール役)
カウンターテナー。11 歳でプロデビューし、メトロポリタンオペラをはじめとする世界有数のオペラハウスに出演。コンサートでは、サー・サイモン・ラトルの指揮でベルリンフィルハーモニー管弦楽団他と共演。 2019 年、フィリップ・グラスの『アクナーテン』にタイトルロールで出演し、本作は第 64 回グラミー賞の最優秀オペラ・レコーディングを受賞する。2018 年には、歌舞伎座で上演された市川海老蔵主演の「源氏物語」に出演している。
イ・ヤン
(アルチンドロ役)
マンハッタン音楽院でメイトランド・ピーターズの指導を受けながら、プロフェッショナル・スタディ・プログラムの候補生として活動している。これまでに、上海音楽院と昭和音楽大学で「レノッツェディ・フィガロ」(バルトロ)、大劇院で「コジファントッテ」(ドン・アルフォンソ)、蘭州交響楽団で「ラ・ボエーム」(ブノワ&アルチンドロ)、深圳交響楽団で「アイーダ(エジプト王)」、マンハッタン音楽院で「I due Timidi(ナレーター)」「Emmeline(ヘンリー・モシャー)」など出演歴がある。

STAFF

レイン・レトマー
(監督)
ビジュアル・アーティスト、オペラ監督。彼女が手掛けるオペラ作品は「とてつもなくスマート」「壊滅的なほど面白い」(ニューヨークタイムズ紙)、「深遠であるだけでなく、破滅的でもある」(オブザーバー紙)など各メディアから高い評価を受けている。本作が映画長編監督デビュー作となる。
ショーン・ケリー
(音楽監督)
音楽業界で 20 年以上の経験を持つ指揮者、ピアニスト、音楽指導者。メトロポリタンオペラ、オペラ・オマハ、アトランタ・オペラ、フォートワース・オペラなどでボーカル、 指導者、指揮者として国際的なキャリアを積んでいる。
「モアザンミュージカル」長谷川留美子
(製作)
香港拠点オペラカンパニー「モアザンミュージカル」創設者。早稲田大学法学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券日本人女性初のパートナー・マネージングディレクターを経て、2016 年、香港で、コンサイスなオフ・ブロードウェイスタイルのオペラを提供するカンパニーを設立。17 年 6 月、初公演の「椿姫」が、パフォーミングアートの拠点のひとつ「ArtisTree(アーティスツリー)」のオープニングプログラムに招待され、成功を収める。同年 12 月に再公演。18 年 10 月に「キスオブトスカ」、21年には「カルメン香港」を公演。2018−2022年ニューヨークのメトロポリタンオペラ、インターナショナルカウンシル メンバー。

COMPOSER

ジャコモ・プッチーニ
(作曲)
1858年12月22日生〜1924年11月29日没。イタリアのルッカ出身、ベルギーのブリュッセル没。音楽家、作曲家。「トスカ」、「蝶々夫人」、「ラ・ボエーム」などの世界的に有名なオペラで広く知られている。